今日は以前お世話になっていた社長のお話ですが、このブログでよくご紹介している(正直者はバカをみる!や水鳥の話)の社長ではありません。
5・6年前までお世話になっていた企業の社長です。
この頃僕は社長と同じフロアーで働いていました。
僕の目の前の席に社長秘書がいて、隣りに僕の直属の上司がいました。
そしてこの社長は少し離れた席に座っていました。
あるとき社長宛てに電話がかかってきて、秘書が取り次ぎました。
その話を聞いていると、どうやら「投資」の勧誘セールスの電話のようでした。
社長はしばらく聞いていましたが、最後まで丁寧に聞き終わった後、一言こういいました。
「その話し方では売れないよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このセールスに対しての社長の電話の受け答えを聞いていて、どう見てもこのセールスは的を得ていない、あまり上手くないセールスだろうな~という雰囲気だったので、僕は社長がすぐにこの電話を切るのではないか?と思っていたのです。
でも・・・
実際は最後までこのセールスの話に付き合って、「その話し方では売れないよ」と言うのです。
実際、この社長が暇な人だったわけではありません。仕事では当然のように大きなプレッシャーを感じていたであろう二代目経営者でした。にも関わらず、どうしてこんなセールスに(有る意味では)付き合ったのでしょうか?
僕は当時分かりませんでした。
僕ならすぐに断わってしまうだろうと思うのです。
社長はその電話で、「その話し方では売れないよ」と言い、そのセールスにこうも言いました。
たぶんまだ慣れていないんだと思うけど、経営者相手にセールスをする仕事なんだからもっと勉強しなきゃダメだ。
このままでは契約なんか取れないよ!
この後もしばらくこの電話相手にレクチャーしていました。
僕は「何故?」と思いました、そんなことする必要ない!・・・と。
この社長は決して「物好きな人」ではなかったですし、偽善としてこのようなことをする人ではありませんでした。
僕はずーと不思議に思っていました。
でも・・・今ならこの社長の気持ちが少し分かる気がします。
皆さんはどう思われますか?
いろいろな見方ができると思います、
例えばこのセールスが『下手』ではあったけれど「一生懸命」だったのかもしれません。
もしくは、あまりにも『世間知らず』ではあったけれど「一途」だったのかもしれません。
社長の真意は分かりませんが、でも自分だけ良ければいい!と思えなかったのかもしれません。
きれい事ではなく、ただ社会に対して何か役に立ちたいと、自分の役割として必要なことだと思っていたのかもしれません。
もし、『企業とは社会の発展に貢献すること』というビジョンがあったとき、その企業の社長も同じように社会で働く一人の人間の役に立ちたいと考えたのかもしれません。
自分だけ良ければいい!ということではなく、誰かの役に立ちたい!、それがたとえ社外の人間だったとしても、『あなたの為に・・・』という気持ち。
当時の僕とは比べものにならないくらい、高い視野で物事を感じていたのでしょう。
包み込むような大きな器があればこそ、数千人の従業員を抱えることができるのですね。
昨日もなかよし弁当にご来店いただきまして、ありがとうございました。
感謝しています。
過去のブログは・・・こちら
この地球がもし、みんなで大きな1つの命を生きているのだとしたら・・・
もっともっと高い視点から、大きな視野で『あなたの為に・・・』と感じるのかもしれません。
今日も長~いブログ^^;
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
ここまできたら・・・あと一週間!最後までお付き合いくださいね^^//
コメントをお書きください